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「選択をする機会」 「十分な説明を受ける機会」

2016年05月06日 21:32

介護をする私たちは、サービスを提供する事だけが目的なのでしょうか

排泄・食事・薬・・・どれも欠かすことのできない大切なサービスです。

しかし、トイレに行きたくない事もあれば、ご飯を食べたくない事もあるはずです。

サービス利用をする高齢者には、一体どの程度の選択が許されているのでしょうか?

 

 

 

①あなたは何時に起きますか?

病院・施設ではほぼ定刻に起床です。

寝坊なんてしたらバイタルチェック。「風邪ではないみたいです」

普段と違う生活は許されません。

 

 

②朝ごはんは食べますか?

病院・施設では朝ごはんの時間は毎日同じ時間で提供されます。

食べたくなくても「元気にならないですよ」の決まり文句で押し付けられます。

 
③お風呂は毎日入っていますか?

病院・施設では週に2回程度。安全優先の為に限られた時間で提供されプライバシーやt羞恥心は二の次なのです。

 

 

④外出はされていますか?

「ちょっとそこまで・・・」と気軽な外出をは御法度。

事前申請・家族の付き添い・施設長の許可が必要です。

「一人で大丈夫です・・・」そんなことではないのです、屋外で転倒でもされたら施設・病院の責任が問われるのです。

 

 

寝る時間・掃除の回数・薬を飲む・飲まない。お金の管理や気軽な外出。

きっとあなたが日常的に行なっている何気ない”選択”。

高齢者にとっていつの日からか実現するのが難しい”選択”に変わっているのです。

 

 

高齢者とあなたは何が違うのでしょう???

 

勿論、脳梗塞による麻痺や骨折により誰かの手助けは必要になります。

体力・判断力は低下し、腰も曲がり聴力や視力も衰えるかもしれません。

あなたが病院に長期入院をし、病院のルールにて起床の時間・入浴の回数・外出の許可を提示されても”元気になるまで”と理解・納得ができるでしょう。

 

しかしそれが、終の棲家で課せられたルールであれば?

 

きっとその先の人生に希望を持つことができないでしょう。

しかし、病院ができるだけあなたの希望を聞いてくれたらどうでしょう?

○○さんは映画が好きなので、近くのお店までであればいつでも外出していいですよ。

○○さんはお酒が好きだから、1日1本のビールまでならOKです。

 

少しルールの見え方がかわりませんか?

病院や施設はあなたの個性を軽視します。治療や安全な生活を優先する為です。

しかし高齢者も同様。お風呂に入れる、ご飯が食べれる、買い物に行けるだけを望んでいるわけではありません。これまで送っていた生活が大切なのです。

 

熱い風呂が好き。ご飯の前に入浴をしていた。朝はパンを食べていた。ご飯にはお新香が必要。時間を掛け購入品を選びたい。

これから介護業界を目指す皆様に是非実行して頂きたいことがあります。

 

それは???どんどんその利用者さんと会話をしましょう。

どこで生まれ、どこに旅行に行っていたのか。美容院や理髪店の利用頻度。入浴や洗濯のこだわり。

 

 

好きな食べ物、嫌いな食べ物、趣味やこだわり。仕事や得意なこと。

そのようなことを知ること、知ったこだわりをサービスに反映させることで、利用者さんは大変喜ばれます。

 

高齢者の多くは 「選択をする機会」 「十分な説明を受ける機会」

そんな当たり前の権利を奪われていることが少なくありません。

多くの高齢者はそのような対応を”しょうがない”と受け入れているのです。

 

 

あなたが、その方を十分に知り、その方にあったサービスを提供すること。好みのお湯の温度は?

スタッフから聞かれ、そのように対応してくれること。

そのような個別性を尊重した対応を多くの高齢者は希望されているはずです。

 

その人の嗜好や習慣を聞く事なくサービスを提供する事は、

ある意味、その個別性や個性を無視した画一的サービスの押し付けかもしれません。

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