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あなたは利用者さんの現病歴、治療中の病気を知っていますか?

2017年02月15日 01:31

介護の学校へようこそ



皆さまは「現病歴」との言葉を聞いた事はありますか?そう、簡単に言えば現在治療中の疾患、病気の事です。
私たちがサービス提供をする利用者さんの多くは高齢者であり、複数の病気を抱えています。便秘症や腰痛。狭心症や認知症。糖尿病やパーキンソン病等の治療が困難な病気もある事でしょう。


この情報はとても、とても重要です。必ず確認しておきましょう。



介護サービスは様々存在します。私が過去に経験した「訪問入浴」「訪問介護」「通所サービス」「施設サービス」利用する方は、身体状況は様々ではありますがその多くは高齢者である事でしょう。その多くは複数の病気を抱えており、その治療や維持を目的とし薬を飲まれているはずです。薬の情報はとても大切です。





薬の情報は、現在治療中の状態である事。そしてその疾患に対し注意をする事が大切だからです。便秘症であれば、その便秘の種類にもよりますが、食事内容や水分提供。サービス提供をする事は当然ですが、どのように提供すべきであるのか、どのような点に注意すべきであるのか、利用者や家族からの聞き取りに加え、現在の内服薬の状況から、予測し対策を講じる必要があるのです。




例えば・・・狭心症の疾患がある利用者さん。
一人暮らしの為、日常生活必需品の購入が困難な方がいるとしましょう。




心臓に疾患がある方に有効な評価方法・・・。


NYHA心機能分類があります。



(軽度) クラスI
日常の労作で症状は出ない。心不全であることを自覚していない人もいる。
(中等度) クラスII
階段や坂道を登る等、比較的強い労作では症状が出る。
(重度)クラスIII
新聞を取りに行く等の簡単な労作でも症状が出ることがある。
(重度)クラスIV
動くだけで症状が出る。安静にしていても心不全や狭心症様の症状があり、動くとさらに悪化する。




可能であれば、主治医や看護等に確認する方法がありますが、普段の生活状況の確認をする事で、この利用者さんの状態がどの程度であるのかを予測する事が可能でしょう。上記の内容で言えば、クラスⅢに相当する利用者さんに「買い物同行援助」を提供する事は、どのような事を意味するでしょう。近隣のスパーまでの移動中に息切れをし、場合によっては意識の低下等の発生により救急搬送の必要があるかもしれません。




この利用者さんが週に数回通所サービス(デイサービス)で入浴や食事サービスを利用していたとすれば、食事はどのような味付けにすべきなのでしょう。もしかしたら減塩食の必要があるかもしれません。塩分の濃い食事→水分を摂る→血中の水分量が増える→血液を循環させる為に心臓に負担が掛かる等の悪循環になる可能性もあります。入浴で言えば、血圧の上限や場合により入浴方法や湯温度の制限が必要かもしれません。




このように現病歴や内服薬の情報はとても重要であり、私たち介護従事者に「知らなかった」は許されません。
私たちの無知や無関心、アセスメント不足による画一的なサービス提供が重大な事故の引き金となる事もあるのです。



可能であれば、現病歴に加え既往歴(過去の発生した病気)についても確認しておきましょう。
サービス提供時の留意事項にとても必要な情報となる事でしょう。

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