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あなたは安心して100歳を迎える事ができますか?

2017年02月05日 17:02

介護の学校へようこそ

私は現在都内某所にあるサービス付き高齢者向け住宅に管理者をさせて頂いております。私の年齢がそうであるのか、入居をされているお客様より相談を受ける事が日常的にあります。サービス付き高齢者向け住宅では、生活相談と安否確認が必須事項とされているので当然ではありますが、介護職員は年齢的に若い為か、私の年齢が相談するのに相応しいのかわ不明ですが・・・さて、本日受けた相談内容が私にとって意外な内容であった為に報告をさせて頂きます。裕福である、富裕層である高齢者が自身の終わりをどのように考えているか。。。



まず、サービス付き高齢者向け住宅とはどのような建物なのか・・・①概ね65歳以上の方を入居対象としている。②入居契約方法が賃貸借契約である。③在宅サービスを利用する事ができる。(デイサービスや福祉用具等、自宅で介護保険を利用する場合と同様)④看護師が常駐していない。(訪問看護サービスを位置づける必要あり)⑤自立・要支援・要介護が入居対象であり、必要があれば介護保険サービスの利用可能。⑥使用するサービスは特定施設入居者生活介護ではなく、介護保険(出来高訪問介護・定期巡回・予防訪問介護・総合事業に生活支援が上乗せとなる)



サービス付き高齢者向け住宅(以前は高専賃)に課せられれている条件は同様です。その条件は国土交通省と厚生労働省からになります。バリアフリー環境である事。規定以上の広さを各個室に設ける事。1日1回の安否確認を実施する事。生活相談を受ける事・・・。しかしサービス付き高齢者向け住宅の生活支援の内容にについては様々なようです。




私が勤務するサービス付き高齢者向け住宅は家賃と生活相談費用に加え、光熱費、食費。介護サービスの利用がある方はその利用負担分となります。その合計は介護費用を含まなない「自立」の方であっても26万円前後を毎月支払う事になります。毎月26万円?12か月で312万円。 3年間で1000万円近くに支払いになります。金額については様々な意見があることでしょう。(ちなみにこの数字は介護保険負担料金を抜いています)




高いか安いかはそれぞれの価値観です。私もこの会社に就職しそれを実感するようになりました。例えば、家賃や家族環境が同条件で、毎月の手取りの給料が25万円の人が数人いたとしましょう。食費や趣味、貯金と25万円の使い方はそれぞれでしょう。何を高いと感じ、安いと思うか・・・自身の金銭感覚を他者に押し付けない。それはこの仕事・現在の職場で学んだ事です。



しかし日々勤務をしていて疑問なのは、毎月そのような金額を支払い「安全や安心を」手にしている筈であるにもかかわらず、入居をされている皆様が同様に幸せであるが・・・・。それは正直疑問です。



話は戻りますが、本日受けた相談とは「転居」についてでした。現在90歳。とても頭の良い女性です。会社を経営されていましたが、体調を崩された事をきっかけとし退職。一人暮らしに限界を感じ現在の施設での生活となりました。転居後も自身の体調を維持する為に、「自分で出来ることは頑張らないと身体も頭も衰えてしまう・」と々頑張ってこられました。私自身、今後もそのような生活を続けられるのだろうと思っていましたが、突然の身内の不幸と娘様の体調不良、そして自身の体調不良が重なり自身のこの先をゆっくり考えたとの事です。



「自分は肩や腕の慢性的な痛みやしびれはあるものの、今後10年の寿命はあるだろう。自身が考えていた5年前の将来像は甘い計算であったとの事に気が付いた。何故なら、このような施設に入ったのは身内に負担を掛けたくない・・・との思いからであったが、それでもこれ以上に身体の自由がきかなくなったら、弟や娘の協力を得られさえすれば何とかなると考えていた。また、その為の家族であると考えていた。」




「しかし、あの決断の日から2年程度の時間しか過ぎていない筈なのに、気が付くと弟が先立ってしまった。気が付くと友人も年をとり、あの時のように無理を頼めなくなってしまった。元気であった娘も体調を悪くし、自分家族の問題も抱えている。私がこの先10年あるかもしれない寿命を全うするまでの時間に、多くの迷惑をかけてしまうのではないか?幸い今であれば、この先の事をを考える頭も、預貯金もあるが、税制や保険制度の改正。この急速な時代の変化にこれまでのような甘い考えでは家族や友人に迷惑をかけてしまうかもしれない・・・・。」そういった理由により、毎月の年金で支払うことができる他の施設を探して貰えないか・・・せめて経済的な自立だけは確保したい。との内容でした。



このような意見は稀です。生活をされている方々の身体状況は様々です。日々生活をされる事に安堵されている人、お風呂を楽しめる事に喜びを感じる人、家族の安心に満足される人、何を目的とし日々を生きるのか考えている人。サービス付き高齢者向け住宅は高齢者の何を支える事ができるのか、改めて考えてしまいました。



建物によりますが、入居をし生活有料老人ホームやサ付き住宅等、生活を継続する為には高額な金額が発生します。それはいつまで?90歳.100歳?医療の向上や介護サービス。自身の人生はいつ終わるか、この時代、本人すらも想定する事は難しいのではないでしょうか?人生を終えるとはどういう事なのでしょう。身体が衰えていくとはどういう事なのでしょう。その不安を社会はどう支えるべきなのでしょうか?そんな事を考えてしまう質問でした。



対応としては・・・「みんかい」に連絡をとり、条件にあう場所を探してもらっています。せめて、その場所が本人様の不安を取り除き、安心した終の棲家となることを願っています。








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