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ケアマネジメントの成り立ちと適応範囲

2018年08月04日 18:39

介護の学校 管理者養成コースにようこそ。

8月に突入しました。連日TVでは「熱中症」にかかわるニュースを耳にします。介護サービスを提供する皆さま、体調にはくれぐれもお気をつけて。


 


 

ケアマネマネジメントの始まり。

アメリカ1960年代。精神障害者支援の脱施設の中での「ケースマネジメント」と知られているようです。※ケースマネジメントとは,生活に何らかの困難さを抱える人々を支援するために,フォーマルな資源とインフォーマルな資源を結びつけて,パッケージとして提供する援助技術とその制度である。考え方としてはフォーマルサービス(公的なサービス、例えば介護保険サービス)のみの利用で生活をサポートするのではなく、インフォーマル(家族、近隣、友人、民生委員、ボランティア、非営利団体(NPO)などの制度に基づかない援助)なども活用し複数のサービスをコーディネートすると考えれば良いでしょう。


 


ケアマネジメント・・・

とは決して介護保険制度の介護支援専門員が担う業務だけをいみするわけではありません。経済的な困窮者、社会的入院者、障害者、児童、ホームレスなど様々な領域にて使用される機能です。この国においては「ケアマネジメント」との言葉を聞いた・・・とのきっかけはやはり介護保険制度からでありましょう。高齢者介護は平成124月より介護保険制度が開始されたときから「必要とされた」わけではありません。それまでは措置制度としてサービス提供しておりましたが、ケアマネジメントの定義にもあるようなサービスを結びつける・・・との事が困難であったのです。その理由としては申請や提供者が別々でありサービス利用そのものが複雑なシステムでありました。


 


介護保険制度の利用であれば、利用者・家族と中心とし介護支援専門員がそのニーズを抽出しトータルコーディネートをする。フォーマル・インフォーマルサービス等を介護支援専門員がケアプランに位置づける事により、その支援内容がつながりを持つ。支援チームが連携をする・・・。点が線となる・・・から考えると措置制度→介護保険制度は「ケアマネジメント」をより実現可能とする制度であると言えると同時に、様々なサービスを一体的に位置づけ、自立した生活を支援する、介護支援専門員の役割はとても重要であると理解できると思います。


 


 


ケアマネジメントの導入につながる施策的な背景

超高齢化社会における要介護高齢者対策の柱を要約すると、①利用者本位②普遍化③在宅中心化④供給主体の多様化・多元化

①利用者本位・・・個々人の意見を尊重した利用者本位の質の高いサービスを提供を通じ、

高齢者の自立を支援する(新ゴールドプラン)


②普遍化・・・国民誰もが身近に、必要な介護サービスをスムーズに手に入れられるようなシステムの構築(21世紀福祉ビジョン)、支援を必要とする高齢者であれば、誰にでも必要なサービスを提供する(新ゴールドプラン)


③在宅中心・・・在宅ケアを基本に、保健・医療・福祉を通じ高齢者の多様なニーズに的確に応えることのできる効率化・総合的なサービスを提供する(新ゴールドプラン)


④供給主体の多様化・多元化・・・多様なサービス提供機関の健全な競争により、質の高いサービスが提供されるようなシステム(21世紀福祉ビジョン)。


 



介護保険制度創設のねらい


介護保険制度、基本理念の第一として「利用者本位の自立支援」を掲げている事にはとても大きな意義があります。利用者がどのような状況・身体状況となり支援者がどのようなサポートを提要しても、その人生・生活をするのは利用者本人です。利用者本位を実践する為には、利用者の立場に立つことが必要不可欠なことではあります。その為には利用者の心身状況、介護環境、社会交流の状況。更に大切な事は利用者本人がどのような生活・人生を希望しているか・・・です。こうした大切な状況・情報を考察・洞察する為に「アセスメント」が重要なのです。このアセスメントを反映した結果「ケアプラン」が作成されます。


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