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入浴拒否連続・・・。私、対応する事となる。

2016年05月09日 20:32
 
アルツハイマーの女性利用者さん。
週3回の入浴サービスを利用されていますが、この2週間キャンセルが続いております。
訪問介護スタッフから「どうしたら良いですか?」との質問を受けたのです。
 
 
認知症利用者さんのサービスが提供できない・・・とのトラブルは珍しくないのでは?
拒否された、必要性を理解してくれない、暴言や暴力・・・
介護の提供する側は自分たちの立場から「出来ない理由」をもっともらしく言いますが、
拒否される理由は何なのでしょうか?
 
 
 
本日私が対応した利用者さんは要介護3の女性です。
アルツハイマーの薬に加え、感情をコントロールする薬も飲まれています。
そして、日に何度か「声が聞こえてくるけど、その場所まで案内してほしい」との相談を受ける事があります。
介護の仕事をしている方であれば、ある程度どのような人なのか想像できるでしょう。
 
 
確かに必要な援助を拒否される事は認知症利用者さんの方が多いでしょう。
しかし、介護サービスを便利なサービスと理解している利用者さんも安易にキャンセルする事があります。
 
 
私は過去に認知症対応型のデイサービスに勤務しておりました。
そこは私にとって初めての介護を経験した職場であり、毎日が驚きと戸惑いの連続でした。
そして少し慣れてきた頃に、利用者さんを興奮される職員とそうでない職員がいる事に気づいたのです。
 
 
利用者さんを興奮させる職員とは・・・?
自分の考えをあくまで押し付ける職員です。
(良くも悪くも・・・)
 
 
ご飯を食べたくない事、薬を飲みたくない事、トイレに行きたくない事、ゲームに参加したくない事、
認知症である・ないに関わらず、そんな気分の変化が誰にでもあるはずです。
 
 
認知症対応型の通所サービスに限らず、私のこれまでの経験からして利用者さんや家族さんと
もめる職員とは、自分の考えを知らずしらず押し付けている職員です。
 
 
認知症の利用者さんはある意味敏感で、自身が衰えている能力を補う為か?
とても鋭い感覚をお持ちです。
 
 
自分に不利益を与える職員であるのか?自分に無理難題を押し付けようとしている職員なのか?
自分を騙そうとしている職員なのか?
敏感に察知をされるのです。
 
本日私は利用者さんの入浴介助を提供しました。
職員は心の中で「拒否にあるだろう・・」と想像していたはずです。
(私自身 どうなるかと心配でしたが)
 
 
結果・・・入浴サービス提供成功。
職員は「ふーん」との感想でしたが、私も正直ホットしました。
 
 
 
どのように対応したか・・・。
①好みの服を選んで頂き、入浴後に着替えましょうとお話しする。
②入浴の必要性を説明。「明日病院なので入った方が良い」と説明し必要性を感じて頂く。
③利用者さんが嫌がるシャンプー等を強要せず、「どうしますか?」と質問を心がける。
④利用者さんが入りたい入浴方法を確認し、できるだけ意向に沿った援助を提供。
⓹入浴後にジュースを提供(好みである)し、お風呂後の楽しみで〆る。
 
 
 
①~⓹は利用者さんにより異なるかとは思いますが、
決まった手順ばかりを優先せず、利用者さんの気分に合わせる事が大切でしょう。
 
 
 
私たち介護従事者は「拒否」と簡単に終わるのではなく、「何故?」を考えるべきではないでしょうか?
痛みの発生、環境、対応方法、援助手順に何かしらの問題があるのかもしれません。
お風呂は保清や清潔保持が目的でなく、楽しみであるべきです。
時間の制約は当然あるとしても、「あるべき形」を強要するような介護サービスの提供とならないよう
私たちは気を付けないといけないですね。
 
 
 
 
 
 
 

 

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