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病院ならでは。引き出せる能力。

 

介護の皆さん、病院は意外な能力を引き出してくれる場所でもあります。

そんな体験談を。

 

 

入院の理由は尿路感染症。通常であれば抗生物質の投与にて1週間程度の内服で在宅でも治療できる病気なのですが、

軽度のうつ病と発熱による食事量の低下があった為入院となったのです。

 

 

現在10日程度の入院をされていますが”退院が近い”と家族から連絡を受けていたので

ADLの変化、新たなサービス追加の必要性の有無を確認する為に病院に行きました。

 

 

(ケアマネジャーは入院→退院の前に、家族や病院から利用者の入院の様子や体調の変化を確認します。

在宅に戻った後、状態の変化により現状サービスの不足の発生を防止するためです。)

 

 

入院前、その利用者さんは”うつ病”の影響もあってか不安の訴えが強く、その為に自分で出来るはずの食事動作を手伝ってもらいたい!

希望を訴えることが見られておりました。本日はそのこともあり、病院の食事時間にあわせお見舞いに行ったのです。

 

 

病院は”病気を治す”場所です。出来る人に対し”過剰なお手伝い”をすることはありません。

食堂らしき場所で車いすを利用したまま、時折すれ違う看護師さんや看護助手さんを手をあげて呼ぶのですが看護師さんは「後でね」とりあってはくれません。

(勿論誤嚥や箸・スプーンが落ちた場合は別ですが・・・)それを察知してか、一生懸命食事をされていました。

 

 

何と1時間、自分のペースで食事をされていたのです。

施設で生活されている方ですが、施設では「疲れたから部屋にかえりたい」「もう食べたくない」と訴えることが多かったので少し驚きました。

 

 

食事は大切です。食べることは元気の源であり、食べることはただ単に栄養を吸収するのみでなく、思考・排泄・体力・楽しみと大きな効果があります。

”依存”との言葉がありますが、周囲の対応によりその”依存”は発生すると言われます。

 

 

施設では容易に介護が提供されてしまう傾向がある為、この”依存”なるものが発生し結果、その人の能力を低下させてしまうことがあります。

病院は一見、何もしてくれない!と思われることがあるようですが、退院後の生活や能力を低下させない為にそのような対応を”あえてしている”ことも理由の一つです。

 

 

本日のお見舞いでの食事風景をみて、今後どのような支援がその利用者さんに必要であるのか考えました。

退院後の生活は”施設”であり、病院と施設は目指すべき目標が違います。しかし”施設”は治療をする場所でなく生活をする場所です。

 

 

生活はその方の希望があり、実現することで生活を実感できるのではと私は考えます。

おそらく”施設”へ戻られたら、”依存”なるものが発生するでしょう。しかし私は 家族・本人とどのような生活をしたいか?それを伺いケアプランを作成するつもりです。

 

 

その方の希望する生活を1つ実現することが更なる希望へとつながり、
”今度は自分でやりたい”との希望をもっていただけるような支援、ケアプランを作成したいと考えています。