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高齢者の失禁

介護の学校にようこそ。転倒・認知症・排泄障害は我々介護職員にとっては永遠の課題です。

どのように取り組むか・・・。対処的な対応では人手・時間を無駄にしてしまうこともあるでしょう。

突発的に発生した失禁は尿路感染症の可能性が高い事をまず覚えておきましょう。またその利用者さんの過去に尿路感染症の既往があるかも重要です。

尿路感染症の確認に専門機関を受診する必要はありません。(泌尿器) 泌尿器?と聞いただけでばあいにより強い拒否に終わってしまうこともあります。排泄問題はデリケートな問題ですので、自尊心を気づ付けないような配慮が必要な事も大切なポイントです。(ここが管理者となるべき人の配慮ですよ!)

近所の内科で構いません。おしっこの検査をしてもらい、炎症反応検査をします。数値が高ければ抗生物質の処方→3日程度の内服で完治します。先ずはこの可能性から潰す事から始まります。



 
 
 

突然な排泄の失敗。

 

高齢者の尿失禁の理由には様々な問題があるのですが、頻尿による失禁が最も多い傾向にあります。

尿失禁:自身の意思に反して尿が漏れ出す事。(尿量は問わない)

 

突然失禁が始まった場合は、トイレ回数を確認してみましょう。トイレ回数が1日10回程度、夜間も2.3回トイレを利用するような状況があれば、

膀胱炎を疑った方が良いかもしれません。

 

失禁の理由として考えられるもの

膀胱炎・尿路感染等、細菌感染によるもの。

膀胱・尿道などの内的要因によるもの。

環境・移動能力・身体状況の問題・薬の問題・認知による問題などの外的要因によるもの。

 

 

膀胱炎には幾つかの種類があります。

  • 膀胱炎急性膀胱炎
  • 慢性膀胱炎
  • 出血性膀胱炎
  • 間質性膀胱炎

などの種類があります。最も多いのは急性膀胱炎で、細菌感染が原因です。

 

膀胱炎の特徴

  • 排尿痛
  • 発熱
  • 頻尿
  • 尿混濁

上記の症状がみられたら近隣の病院を受診し尿検査を実施してみてください。

抗生物質の内服にて症状は数日で緩和します。重症化すると尿道・膀胱の炎症から

腎盂腎炎に進行する可能性もあり病気が治るまでに時間やお金もかかってしまします。

早めの相談をしましょう。

 

 

内的要因による失禁

膀胱機能・尿道機能に問題がある。

切迫性尿失禁

  • 尿検査により感染症の確認、除外。
  • 医師に相談をし、尿を蓄えられるよう状態を改善する。
  • 我慢をし、少しずつトイレ利用時間をのばす。
  • リハビリパンツの利用。

 

溢流性尿失禁

  • 残尿の測定(膀胱内に排出されないままの尿)
  • 薬物療法。(排出を促す薬、膀胱を収縮させる薬)
  • 導尿、留置カテーテルの利用。
  • 前立腺肥大の手術。

 

腹圧性尿失禁

骨盤底筋訓練。

パット等の利用。

 

外的要因による失禁(内的要因以外の問題)

手や足、腰の痛みが原因で動けない?→環境の変更。福祉用具の活用?援助の追加?

手や足、腰の痛みが原因で着脱に問題?→ウォシュレットの利用?リハビリパンツ?衣類?

抗精神薬・睡眠薬による問題?→薬の見直しの検討。

認知面による問題?→援助の追加?環境の変更?目印の変更・設置?動作を容易にする環境?

尿量増加?→糖尿病の悪化?利用剤の内服の有無?

 

 

 

テレビにて認知症の次に高齢者の失禁については耳にします。

ひと昔前に比べれば高齢者の排泄問題に積極的に取り組んでくれる医者は増えたとは言いますが、

まだまだ“高齢者だから”との偏見を持ったお医者さん家族は少なくありません。

 

失禁の理由と必要な対策はその原因により事なります。

いつから発生しているのか?何が原因で起こっているのだろう?と問題を特定・分析をする事が大切であり、

その結果、適切な対応・助言にて失禁に悩む高齢者が少なくなる事を願っております。

 

 

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