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褥瘡への対応について

介護の学校へようこそ。私たち介護従事者がかかわる高齢者の身体状況は様々です。自身で動ける人、車いすを使う人。食事量が少ない人、24時間オムツを利用している人。痛みを感じにくい人。もしもあなたが2時間に及ぶ講義に参加しているとしましょう。1時間もするとお尻が痛くなってきました。当然あなたは、お尻をずらす事で自身の体重を移動させ、無意識のうちに身体の一部分に圧がかかる事を避ける動作をすることでしょう・・・。



寝たり座ったりした状態の時いつも同じところに一定以上の圧力が持続的に加わることによって、皮膚に障害を起こした状態をいいます。褥瘡は2.3日で発生し、完治するまでは時間もお金も必要となります。





 

褥瘡(じょくそう)


寝たり座ったりした状態の時いつも同じところに一定以上の圧力が持続的に加わることによって、皮膚に障害を起こした状態をいいます。褥瘡は2.3日で発生し、完治するまでは時間もお金も必要となります。一番重要となる事は褥瘡を発生させない、つまりは予防です。ではどのようなポイントに気をつけながら予防をすれば良いのでしょうか?


 

ブレーデンスケール

 

褥瘡が発生する原因とされる6つの危険因子を4段階で点数を付けます。その合計点数により、褥瘡への危険度を予測するための目安です。


  •  知覚の認知(痛み・不快感を感じる能力。)

  • 湿潤 (おしっこ・汗などによる湿りけにさらされる頻度)   

  • 活動性(どの程度の活動をしているか、寝ている以外の時間はあるか)

  • 可動性(自分で圧迫・不快感を回避できるか)

  • 栄養状態(食事・水分の摂取状況)

  • 摩擦とずれ(移譲される頻度、車椅子利用の時間、ギャッチアップされている時間)



それぞれの項目にどちらか迷った場合は、悪い状況を想定し点数をつけましょう。



 

合計点を出す事により、褥瘡発生の危険性を予測します。危険を予測するこ事により、点数が低い項目に対して対応を検討、対策を実施します。このようなスケールを用いる事で、ケアマネ、家族、本人、介護、福祉用具などのサービス事業者がどの項目へのどのような対応かを検討する事が可能となります。

 



例えば・・・

①知覚の認知→体位変換。除圧のマットレス。褥瘡予防マットレス。エアーマット。


②湿潤→保護フィルムの使用。定期的なトイレ援助。定期的なおむつ交換。   


③活動性→介護ベッドの利用。離床時間の確保。座位時間の確保。


④可動性→マットレスの工夫。体位変換。


⑤栄養状態→栄養価の高い食事。タンパク質の摂取。嗜好品の間食。高カロリー飲料。


⑥摩擦とずれ→正しい移譲方法(骨の吐出部への摩擦の発生をさせない) 滑りやすいシートの利用。



様々な対応があるかと思いますが、上記のように数値化する事により対応の必要性が明確になります。また、具体的な対応策、実施者が明確となります。他にもOHスケールなどがあり、容易な項目の確認が可能になります。褥瘡は危険因子でもわかるように、様々な原因で発生する為、対策方法も身体状況により異なります。



スケールを利用する事で発生の原因を明確にし、専門家にて効果的な対策。結果、早期の予防。早期治療への可能性が高まります。是非とも検討し、早期予防・治療にお役立て下さい。

 

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