資格に勝るのは?それは考え方を身に付ける事!役立つ情報提供を目指します

緊急コール発生「トイレに行きたいのですが」・・・

を解決しよう。


介護の学校にようこそ。
 
 

ある日の事、訪問介護のAスタッフより連絡を受けました。○○さんの失禁が大変のようです。3時間ごとの排泄援助を行なっていますが、夜中の3時に数回の大量失禁があり対策を講じるべきではないですか?との内容でした。○○さんは排泄援助が必要な方です。ケアマネにて1日の排泄状況を分析した結果

1日8回、3時間毎のトイレ誘導が必要であると判断し提供をしています。

 

 

 

通常であれば3時間間隔の排泄援助で失禁があるとの事であれば、その頻度を増やすことを考えるべきと議論されがちですが、しかしこのような対策が“介護が忙しい”理由の原因だったのです。先ずは3時で失禁の報告があったので、その直前の0時についての状況を確認したところ0時には殆ど排尿がなかったようです。

3時間毎の排泄援助で途中の1回が“誘導なし”との事であれば結果6時間の蓄尿機能が必要となる訳ですから途中の1回を放置すれば当然大量の失禁が発生するわけです。

 

 

 

失禁失禁のよる汚染が発生すると介護を提供する側は大変です。施設でも在宅でも家族による介護でも同様の事が言えるでしょう。その忙しさが結果、

援助をする側のストレスの発生、本人の失禁をする事での意欲低下、随時の対応を繰り返す事での継続した援助の発生。

 

 

 

通常私たちの生活は、朝起きて夜に睡眠をとるとのサイクルでしょう。そのようなサイクルの中で体内のホルモン分泌作用により日中に尿を生産し、夜間は生産量を少なくする・・・との機能が備わっておりますが、昼夜の逆転・ホルモン分泌の低下等の理由により“夜間頻尿”の現象は発生します。※心臓の疾患がある人は起きている際は心臓の機能が低下していることから血液循環が上手く機能しない事から、寝ている夜間に横になっている事から血液循環が促進され、その結果尿が生成される→頻尿になる事があります。

 

 

 

排泄に関係する事なので、いつも同じ時間におしっこは出ないでしょう・・・と思われるでしょう。多少の差異(食事・睡眠・運動の変化により)はあるとしても、定時にトイレを済ませ膀胱内を空にする。これがとても大切です。話は戻りますが、「何故介護が大変なのか?」それは、全ての対応が対処になってしまっていることが原因であることも少なくありません。

 

 

 

施設ではスタッフが携帯電話を首に下げ、電話がなるとそれぞれのお部屋を訪問するでしょう。その呼び出しは私たちの都合はお構いなしでなります。施設経験がある人は想像がつくでしょう。そうなんです。“対処”は根本の解決ではないので必要な対応は永遠に続きます。根本解決に近づくためには、課題の分析・その人の能力分析が必要です。

 


 

  • 1日の排泄回数や食事量・水分量。
  • 1回の排尿量(便器に容器をセットし測定)・排泄後の残尿量(泌尿器等で測定可能)。
  • 数日間(3日程度)にて情報を収集する。

 

上記は施設・在宅でも効果はあるでしょう。1日何度の排泄援助が必要な膀胱機能を持っているのか?回数に対し対応が困難な時間や頻度があるのであれば、ポータブルトイレやオムツを利用する事をあわせて提案します。オムツの機能は1回の排泄量を数倍上回る事で不快さの発生を軽減しますので、吸収量には注意が必要です。介護は分析を行う事で、随時の対応から定時の対等で完結することを目指すことが重要です。その結果が、スタッフ・家族・本人の疲労感の減少・達成感の向上につながるのですから!