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終の住処

 
 
介護の仕事をされて、利用者さんとの別れを経験した事はあります?
 
自宅、施設、病院。
それぞれの理由で終の住処と選択をし、人は生活をしています。
終の住処が人生最後の時を迎える場所になるのでしょうか。
現在高齢化が進み、日本人の平均寿命も年々延びています。
 
医療の進歩、充実した緊急対応システム。食生活の改善。多様なサービス。
最期の決断を自身で決める事。。。本当に難しい時代であると痛感いたします。
 
 
ある利用者さんが入院をされました。
ほとんど食事が摂れない状況となり、風邪をこじらせ入院をしました。
病院では点滴を実施し、多少の回復がみられた後に経口からの食事摂取を開始しましたがほぼ数口程度に終わりました。
 
そのような状況の時、病院はどこまでの治療を希望するかを確認します。
食事が摂れない事で急な体調変化が予測される為です。
その次に胃瘻等の経口以外からの栄養を摂る方法を希望するかの確認をします。
 
患者が高齢者である場合の担当医は胃瘻をすすめる事は少ないそうです。
そして若い先生は提案する事が多くて困る・・・とあるベテラン先生は言われていました。
大切な事はどのような生活を本人や家族が希望するかです。
 
食事を摂れない理由は様々、手の問題・脳の認識の問題・口腔内の状況・胃腸の状態等・・・
それらを検査し他結果、他の疾患の問題の可能性が除外され高齢の結果食事を摂る事が難しい・・・となった場合。
(高齢であればその検査も苦痛を伴う可能性があるとの事)
あなたや家族はどのような方法を希望しますか?
ある病院の先生は30分を掛け、家族やケアマネの私にわかりやすい説明をして下さったのです。
 
最期は自宅で・・・との奥様の希望により退院。
経口からの食事は徐々に数口程度となりました。そして数日あとにお亡くなりになられたのです。
 
私が担当をする利用者・家族さんも考え方は様々でありますが、本人にとっての最良の対応方法は?との考えは同じはずです。
しかしその答えが病院→最良の方法。  自宅→不十分な場所。 との認識をされる事が多い気がします。
 
ご飯も食べられない、意識も低下している本人が馴染みの薄い、家族から離れた場所で最期の時を迎えたいのでしょうか?
点滴につながれ、白い天井をみながら今後の回復を希望されているのでしょうか。
正しい答えがあるのではないですが・・・。
 
私が思うことは、自宅での最期は安心出来る医療サービスの利用にて可能であるという事です。
痛みなどの耐え難い苦痛の除去が必要・・・等の理由がなければ病院へ入院する必要はないのではと思うのです。
 
その為には医療サービスの利用はどのようなものであるのか、家族・本人を含める介護チームにて十分に話しをする事が必要です。
医療の限界を正しく理解し、自宅での最期をどのように迎える事ができるのか。介護チームにて十分に話しをする事が必要です。
 
そのような大切な話し合いが十分に出来ていない事が、在宅生活の大きな不安の一つではないかと思うのです。